■要約
- より効果的に体重、体脂肪率・量を減少させるために有酸素運動と無酸素運動を組み合わせたトレーニングが効果的とされている
- 有酸素運動・無酸素運動は身体的・精神的発達を強化する上で有益である可能性がある
■科学的知見
中強度の有酸素運動による皮下脂肪・内臓脂肪への影響
韓国のHwiらの研究では、2型糖尿病患者を対象に1回60分間の有酸素トレーニングを週5回実施するAG群と日常生活だけをするCG群に分かれて12週間調査をした。結果として、有酸素トレーニングをしていたAG群の方が皮下脂肪・内臓脂肪の減少が認められた。
上記の文献では12週間の調査を実施し効果が見られたが、臨床上では個人差により、期間の延長と短縮が懸念される。実際、無酸素運動でも脂肪燃焼が認められた例もあるため、有酸素運動を選択するにはクライアントと協議し、判断を仰ぐ事も必要となる。
有酸素運動・無酸素運動の身体的・精神的発達に対する効果
韓国のLina Wangらは有酸素・無酸素運動が社会的回避、肯定的、否定的感情、自己認識に及ぼす影響を調査した研究を実施した。60名の肥満女性を対象に通常のトレーニングを行う対象群と一律の食事と通常のトレーニングを行う観察群に分けて、それぞれを12週間行った。
結果は、対象群よりも観察群で体脂肪率・脂肪量は有意に減少し、除脂肪体重と筋肉量は有意に増加した。
組織的変化だけでなく、セルフイメージ・自意識の向上に繋がり陰性感情の減少にも繋がった。
近年、トレーニング人口が増えている傾向ではあるが、3ヶ月以上トレーニングを継続出来る人は僅か3%しかいないと言われている。理由としては「変化が見られない」「思ったより厳しい」と理想と現実のギャップに落胆する人が多い。また、流行りに乗って始めた人の継続率も少ない印象である。上記の理由に共通する事は到達目標が無いことが要因であると考えられる。先ずは、自身の目標を立て、それに向かって日々努力を重ねることで自身の変化を感じる事が出来、結果としてセルフイメージ・自意識の向上、陰性感情に減少に繋がると考えられる。
有酸素運動・無酸素運動に必要な時間と負荷量
Niemiroらの論文によると、最低週150〜300分の中等度身体活動または週75〜150分の活発な身体活動は、体重の再増加を防ぎ、体重減少を増加させ、体力を向上させるためには不可欠だとされている。長期的な体重減少を図るためには、最低でも週200〜300分の中等度〜活発な身体活動が推奨されている。ここで言う中等度〜活発な身体活動とは何なのか。例を上げると、1時間・週4回の有酸素運動と無酸素運動を混ぜたWorkout形式のトレーニングであると考えられる。
無酸素運動で筋肉量を増やすためには、各筋肉群を1セット8〜10repを週10セット行う事が必要である。各筋肉群を効果的に鍛えるために、適切なフォームで行う事も推奨されている。
■感想
今回、有酸素運動と無酸素運動の両立についてブログを書かせて頂いた経緯について語らせて頂きます。私自身、有酸素運動と無酸素運動を用いたWorkout形式のトレーニングを2023年7月から今日まで実施しています。内容としては、1時間有酸素運動と無酸素運動を各30分間実施しています。パワー・ストレングス・エンデュランスとその日によってテーマが決まっており、それぞれのテーマに沿ったトレーニングを行っています。約1年間継続した結果、体重72kg、体脂肪率22%が体重65kg、体脂肪率15%まで減少した。
メディカルフィットネスProduceには、体重減少や体脂肪減少を目的に来館されているお客様が多いため、有酸素運動と無酸素運動を組み合わせたトレーニング方法はかなり有力であると私自身は思っております。経験は生涯の財産であると私自身は思っておりますので、私の経験を元に1人でも多くのお客様の人生を豊かにしたいと思い日々にセッションに生かしていきたいです。また、このブログを読んでくださる方が1人でも多くトレーニング・workoutを始めるきっかけとなってくれれば幸いです。
■引用文献
1)Hwi Ryun Kwon1, Kyung Wan Min2, Hee Jung Ahn1, Hee Geum Seok1, Bo Kyung Koo3, Ho Chul Kim4, Kyung Ah Han2
Effects of Aerobic Exercise on Abdominal Fat, Thigh Muscle Mass and Muscle Strength in Type 2 Diabetic Subject. 2010 Feb; 34(1): 23–31.
2) Chia-Hua kuo M.Brennan,Abdominal fat reducing outcome of exercise training: fat burning or hydrocarbon source redistribution? 2016 Jul;94(7):695-8
3) Grace M. Niemiro; Ayesan Rewane; Amit M. Algotar.Exercise and Fitness Effect on Obesity. StatPearls Publishing; 2024 Jan.2023 Nov 17.
作成者:小林翼 資格:理学療法士
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