小さな変化が大きな自信に。日常を支えるリハビリの力
経過
- 以前ご入居されていた施設での介助量は全介助(スライディングボードで移乗等)
- お正月に帰省したいが介助量が多く、家族で介助が困難だった事からリハビリを開始する。
→ご家族様だけで介助ができる事を目標として立てる。
①動作ビフォアアフター
◯Before1
◯Before2
- お尻を持ち上げる(離殿させる)為に、前方から上半身を持ち上げなければ移乗できない。
→重介助:本人の力ではほとんど動けず、介助者のしっかりしたサポートが必要。 - 股関節や膝関節の可動域制限と疼痛によりうまく下肢に力を入れる事ができない。
→筋出力の低下によりご自身で力を入れて立ち上がることが難しい。
◯After1
◯After2
後方からお尻を持ち上げて立ち上がり動作を誘導できる状態となる。
(移乗動作は重介助→中等度介助へ)
中等度介助:ご自身で少しは力を入れることが可能だが、介助者のしっかりした支えが必要な状態
- 膝関節、足関節背屈角度が増加。
- 立ち上がり動作で前方への重心移動が可能となり筋力の発揮が以前よりもしやすくなった。
- 立ち上がり動作で前方への重心移動が可能となり筋力の発揮が以前よりもしやすくなった。
→介助量が全介助から中等度介助に軽減したことにより、ご家族様での介助が可能となった。
主訴
- 足を動かすと痛い
- 座ると腰が痛い
全体像
- リハビリに対して積極的
- 難聴のため指示の入りづらさがみられる
- 評価を行い認知機能は年相応と判断
家族の希望
- 移乗が軽介助でできるようになって欲しい
- 無理なく(身体に)、リハビリを行ってほしい
介入当初(2024/11/14)
- 起立動作は前方への重心移動を促しても離殿困難。
- 荷重下では膝関節の伸展が困難。
- 移乗動作、立位保持共に全介助レベル。(ご自身で力を入れることが難しい)
途中経過(2025年3月)
- 寝返り:軽介助(支持物あり)
- 起き上がり:中等度介助
- 座位保持:見守り(支持物あり)
- 起立動作:重介助(前方介助)
- 立位保持:重介助(前方介助)
リハビリ開始時から取り組んだこと
- 可動域の低下に対して
→他動運動で股関節や膝関節の可動域の改善をベッド上で行い、屈曲・伸展の動きを反復して行った。
→ストレッチによる筋の滑走性の向上を図った。 - 右足底感覚の低下に対して
→足部へ徒手で刺激を入れた後に、立位練習で重心移動行いながら足底への感覚入力実施。
→足底から感覚を入れる事で、膝の伸展も出やすくなる。 - 下肢の筋出力低下に対して
→足底感覚と合わせて端座位での足踏み運動、自動運動での膝伸展運動を実施。(見守り下、支持物があれば端座位可能なため) - 体幹機能の低下に対して
→端座位での体幹伸展エクササイズ実施。
全体として、身体機能の低下により活動量も低下したことで、慢性的な痛みにつながっていると判断した。筋肉の滑走性、血液循環、関節可動域の改善へ徒手介入を中心に運動療法を合わせて行なった。
■現在までのリハビリ経過
現在の状態・できるようになったこと
- お尻を持ち上げる動作はセラピストの促しが必要だが、立ち上がり時の膝関節の伸展の動きができるようになった。
現在の課題とその原因の考察
- 立ち上がり動作の介助量は軽減しているが、軽介助を目指す。(現在:中等度、ご家族様の希望:軽介助)
→下肢運動時に筋の収縮と伸張のバランスが崩れてしまっている為、立ち上がり動作をしにくいため、協調運動の運動学習を行う事で、改善を図っていく。 - 日中は車椅子に座っているかベッド上に寝ている事が多い。
→活動量の低下が長期化したことで、他動運動や自分で動かした時の痛みが起きやすくなり、結果的に立ち上がり動作や車椅子への移動動作の介助量の増加につながったと考えられる。
→リハビリ中はできるだけ座位姿勢でのトレーニングあるいは立ち上がり動作や移乗動作を行う事で、下肢に負荷、刺激を加えていく。
今後の目標について
- 起き上がり:中等度介助 → 軽介助(支持物あり)
- 座位保持:見守り(支持物あり) → 見守り(支持物なし)
- 起立動作:重介助 → 軽介助(離殿可能)
- 立位保持:重介助 → 中等度介助
- 移乗動作:中等度介助 → 軽介助
今後の介入について
活動量の低下から筋肉の滑走性の低下、血液循環の阻害が起こり機能低下と慢性痛へつながっていると考えられるため、現在のアプローチを継続するとともに機能に合わせて漸進的に負荷を上げていくとともに、生活状況を確認し施設スタッフの方と情報を共有しリハビリ以外の時間でも機能改善への取り組みを図っていく。
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訪問事業部 近藤・横田
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